「ふわぁ…あ?」
「あ、将臣先輩、あけましておめでとうございます」
「…って、。なんでお前がいるんだ?」
「留守番です」
「…はぁ?」
新年早々…最初に自宅の台所で出会うのが、家族以外の人間ってのは、珍しい。
っつーか、ありえねぇだろ、普通。
「あー…待て待て、留守番ってなんだ?」
「説明すると長くなるんですが…」
長くなるんじゃなくて、まとまりがないってだけだろう、お前の場合は。
ん?そういや、こういう時に必ず出てくるアイツの姿がないな。
「譲は?」
「譲くんは、先輩の家です」
「望美の?」
「はい」
――― なるほど…
「ってことは、あれか。望美がなんかやらかして、譲に助けを求めに来て…たまたま年始の挨拶に来たお前に、留守を任せたってとこか?」
「将臣先輩…凄いっ!!大当たりです!」
「…望美も進歩しねぇなぁ」
「あ、先輩。お餅はいくつですか?」
「2個…少し焼いてくれ」
「はい、わかりました」
慣れない手つきで雑煮を用意しようとしている姿が珍しくて、机に肘をついてその姿を眺める。
そういや、なんか不思議な気分だな。
譲や望美じゃないやつが、家の台所に立ってるなんて。
けど…悪くねぇな、こういうのも。
いつもと同じように、寝坊した新年
けど、今年は…いつもと違う
最初に言葉を交わしたのは、家族ではなく…
他のやつよりも、少しだけ気にかけている…女
2009web拍手、名前変換入れて手を加えて再録。
ってか、有川家がフリーダム過ぎるのかもしれないんですが、入り込みすぎですよね(笑)
まぁ、それだけ信頼されているといえば、終わりなんですが。
そしてどんだけ望美ちゃんは譲くんに助けを求めに来るのでしょう(苦笑)
主に、料理関係なんですけどね。
きっとご両親がいない時に、何か作ろうとしてどえらいことになったんでしょう。
有川兄弟(主に将臣くん)が必死で止めるくらいの望美ちゃんの料理の腕が気になります。